会社における人材不足の原因

近年、人材不足に陥る会社が出てきている。
原因の一つとしては、転職が容易になったことが考えられる。

転職理由として挙げられるのが、給与への不満や、会社の将来性に対する不安などがある。
そして最近特に増えているのが、他にやりたい仕事があるという理由による転職だ。

PCやスマートフォンなど、ITが身近に扱えるようになったため、仕事の合間でも簡単に情報収集が可能になっている。
新卒で入ってみたはいいが、想像していた業界と違ったり、希望する部署とは全然違うところで働くことになったりした場合、自分で情報収集し、容易に別の環境に移ることができるようになった。
会社が人を選ぶ時代ではなく、人が数多くの選択肢から会社を選べる時代になったのだ。
会社はこの事実を認識し、どのようにすれば人が離れていかないかを考える必要がある。

時代は、会社が社員を守る代わりに社員が会社に忠誠を尽くすという感情を中心とした流れから、会社と社員が対等に交渉し合う合理的な流れに変わりつつある。
このような時代の流れを上手く読み取ることができなければ、次々と人が離れていくことになる。

従業員10人規模の小さな会社であれば、転職で抜けていく人材を考えると、倒産しなければならない事態に陥る危険性もある。
厚生労働省の平成27年度職業紹介事業報告書の集計結果によると、人材紹介における事業所数は、2011年から2015年でおおよそ2倍に増加している。
早めに対策を取らなければ、会社の人材不足はこの先も止めることが難しくなる。